名古屋での修業を終え、21世紀になると同時に帰ってまいりました。
生れた環境からか、衣服に対するこだわりは強く、学生時代のアルバイト代もほとんど洋服につぎ込むほど...そのこだわりは着物へとそのままスライドいたしました。全国の生産現場をまわり、作り手の声を聞いたり、そして着物を知れば知るほど深みへ嵌りました。
糸の性質と製糸工程の違いによる色の発色、その上での生地の選択、素材へのこだわり、使用する金の純度、手刺繍のような織の緻密さ...、そんな商品に触れる度に感動を覚えます。
しかし最近では、そんな手作りの呉服があっても非常に高額で売られているのが現実です。一般に売られているのは、友禅であってもインクジェット捺染や、海外で量産されたものなど...本物の着物職人さんから見たら、嘆く今の現状を打破したい。
微力ですが、手にされた時の感動を一人でも多くの人に伝えるべく、ひたむきに呉服業を努めていきたいと考えます。 tencho.jpg